中堅社員の3人に1人が“中だるみ” 仕事の意欲、若手より低下

- 中堅社員(9~19年目)の仕事への意欲低下は、組織全体のパフォーマンスに深刻な影響を及ぼす可能性がある。
- 昇進・昇給の停滞感、仕事への慣れによる刺激の減少に加え、ライフステージの変化が意欲低下の主要因として挙げられる。
- 給与・評価への反映、直接的な褒め言葉、社内での表彰といった具体的な施策が、中堅社員のモチベーション向上に繋がる。

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テクニカル・ディープダイブ:中堅社員の意欲低下という組織課題
オンワード樫山の調査結果が示すように、中堅社員の仕事への意欲低下は、現代の日本企業が直面する深刻な課題である。本稿では、この現象を単なる個人の問題として捉えるのではなく、組織構造、キャリアパス、ライフステージの変化といった多角的な視点から分析し、その根本原因と対策を探る。
意欲低下の構造的要因:キャリアパスの閉塞感と組織の硬直性
調査によれば、仕事に対して「どちらかといえば憂鬱・気が重い」と答えた中堅社員は31.6%に達する。これは、若手社員(19.6%)やベテラン社員(20.2%)と比較しても高い数値であり、中堅期特有の心理的負担の大きさを物語っている。この意欲低下の背景には、昇進・昇給の停滞感、仕事への慣れによる刺激の減少といった構造的な要因が存在する。
多くの日本企業では、中堅社員が管理職候補として育成される一方で、実際に管理職に昇進できる人数は限られている。そのため、昇進の機会に恵まれない中堅社員は、自身のキャリアパスに閉塞感を覚え、仕事へのモチベーションを低下させてしまう。また、長年同じ業務を繰り返すことで、仕事への慣れが生じ、刺激が減少することも意欲低下の一因となる。
ライフステージの変化と仕事の位置付け:プライベート重視へのシフト
中堅期は、結婚、育児、介護といったライフステージの変化が重なりやすい時期でもある。オンワード樫山の調査では、人生における仕事の位置付けとして「プライベートのための手段」と回答した割合が中堅社員で最も高く、43.6%に達した。これは、仕事よりも私生活とのバランスを重視する傾向が強まっていることを示唆している。
ライフステージの変化に伴い、仕事に求めるものが変化することは自然なことである。しかし、企業が従業員のライフステージの変化に対応した柔軟な働き方を提供できない場合、中堅社員は仕事への意欲を低下させてしまう可能性がある。
モチベーション向上への処方箋:給与・評価と心理的安全性の両立
オンワード樫山の調査では、職場で認められる際、最もモチベーションにつながる要素は全世代で「給与・評価に反映される」であった。若手社員は59.5%、中堅社員は53.8%、ベテラン社員は58.7%と、いずれの世代においても給与・評価は重要なモチベーション要因となっている。
しかし、給与・評価だけでなく、「言葉で直接褒められる」「社内で表彰・紹介される」といった心理的な報酬も、モチベーション向上に効果的である。特に、中堅社員は、自身の仕事が組織に貢献していることを実感し、認められることで、仕事への意欲を高めることができる。
組織は、給与・評価制度の見直しに加え、従業員の貢献を可視化し、積極的に褒める文化を醸成する必要がある。また、従業員が安心して意見を言える心理的安全性の高い環境を整備することも、モチベーション向上に繋がる。
| 世代 | 給与・評価への反映 | 言葉での褒め言葉 | 社内での表彰・紹介 |
|---|---|---|---|
| 若手社員 | 59.5% | 22.2% | 7.8% |
| 中堅社員 | 53.8% | 20.5% | 12.1% |
| ベテラン社員 | 58.7% | 21.2% | 4.8% |


